ドリーム小説
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「ねぇ、大ちゃんっ!」
どこからともなく梓紗の声。
「ん~??」
俺は自分で出した声にビックリして起きる。
声出して気づいた。
今、授業中だった。
すぐ目の前には俺の顔を覗き込む隣の席の梓紗。
すっげぇビックリしたけど…それ以前に――――。
「有岡、今、寝てただろ?」
いねむり厳禁!
先生の視線と梓紗の両手を合わせてウインクしてる姿が輝く。
起こせなくてごめん、って言いたいのが伝わってくる。
…可愛い。
あー、やべぇ。
昨日ロケで家着いたの結構遅かったからなぁ。
ついに授業中寝ちゃったか。
「ね…寝てました」
「仕事も頑張るのもいいが、しっかり授業は受けろ。罰として…」
「罰あるんですか?!」
「何だ?今日、仕事か?」
「いや…違いますけど」
…あ!今、仕事あるって言っとけばよかったかな…とかって。
どうせどっかの掃除とかだろうなぁ。
かったるいし、早めに終わらせるか。
「教室の掃除当番が掃除した後にもう1回教室を掃除しろ!
これで目、覚めるだろー?」
「…はい?!」
「あー、あと梓紗もな」
「はい?!何でですか!!」
「お前寝てんの知ってて起こさなかっただろ?!」
「…すいません」
「有岡も1人より、2人の方がはかどるだろ?」
「そりゃ…まぁ」
「じゃぁ決まり。今日の放課後2人で教室掃除なー。はい!授業再開ー!」
と、いうように。
めちゃくちゃ遠慮がちに言った俺ですが…実は好き。
梓紗のコトがめっちゃ好きなんです。
もう先生にはかなり感謝してます。
「ねーぇ、もう掃除終わったでしょー?」
「はいはい、終わりました♪じゃぁアタシ先生に終わったって言ってくるから!」
「はぁーい」
…掃除、終わっちゃった。
まぁ俺が切り出しちゃったんだけどね。
実際掃除中は無言だったし。
んー…あ、唯一先生の重い机運んでんの見て「運ぶか?」って言ったけど、
あっさり「え、大丈夫だよ」って言われたし。
でも少しでも一緒にいられたのが嬉しかったからいっか♪
はぁ…。
深いため息をついて俺は自分の席に座る。
俺、どっちの方向向いて寝てたかなー?
あ、そっか。
目覚めたらすぐ梓紗の顔があったから梓紗の方向いて寝てたのか。
……うっわー、恥ずかしい!
あんなアホ面見せちゃったんだ。
はぁ…せめて向こう向いてれば良かった…な、ぁ…
梓紗来るの遅いなぁ…少しの間だけ休むかぁ。
結構時間経ったなぁと思い目を開けると…
そこには俺と同じ体勢で机に伏せて眠っている梓紗。
…えっと、どういうこと?理解できない。
俺は梓紗の寝顔に向かいあったまま少しだけ考えた。
そしてゆっくりと身体を起こし、辺りを見ると夕日が差し込んでいる。
時計を見ると、もう6時だ。
ああ、俺あのまま寝ちゃったのか、最悪じゃん。
梓紗は俺を起こさないでくれたのか。…ったく、優しいなぁ。
しばらく…っていっても5分くらいだけど、梓紗を見つめていた。
するとたまに「んんっ…」と寝言を発する。
それが可愛くて仕方なかった。
ずっと見ていたい…という気持ちが抑えきれなくなり、俺は梓紗の元へ行く。
そっと髪に触れてみると、サラサラと手からすり抜けて行った。
顔に髪がかかる。
俺はちょっと苦しそうだったので、少しだけ顔に触れて髪をどかそうとした…その時だった。
「だ、大ちゃん?どーした?起きたの…?」
ゆっくりと梓紗が目を覚ました。
俺は梓紗の左目尻辺りに触っていたので、バッと手を離した。
そしたらまた髪が落ちちゃった。
「う、あ!!!ごめん、顔に髪かかってたから、つい…」
「いやぁ、それはいいんだけど…、あ、いや、ありがとう…。
ってか、今何時?…6時過ぎてるじゃんっ!!どんだけ寝てたのアタシ…」
「え、うわ、ごめん。だって俺が寝てたから…でしょ?」
「…そう!!そうなんだよ!!!職員室から戻ってきたら大ちゃんが寝てて…。
寝顔可愛いなぁーって思ってたら、寝ちゃったのか…全部大ちゃんが悪いんだよ!!」
梓紗が物凄い勢いでしゃべる。
この人、さっきまで寝てたのか?ってくらいしゃべる。
「お、俺が全部悪いわけじゃないでしょうっ!!…って俺が悪いのか…。
別に起こしてくれても良かったし、俺なんて置いて友達と帰っても良かったのに…」
「えーだってさあ、無理矢理起こされるのも、起きた時1人なのも嫌じゃんっ!!!」
ふはー…。
コイツはどんだけ俺を惚れさせれば気が済むんだか…。
ああ、さっき髪に触れるだけに抑えられて良かった…。
もうちょっと梓紗が起きるの遅かったら、俺…完全に奪ってた。
「そうだね、はい、ありがとう」
「何その言い方ー!!!もう、こういう日があっても1人で帰っちゃうから!!!」
「えーなんでだよ、お礼言ってんじゃんっ!!」
「…でも、大ちゃんの可愛いー寝顔見ながら寝るのも悪くなかったぜっ。
結構寝心地が良かった…」
「…梓紗」
唇にふと柔らかく温かい感触。
俺はついに我慢できなくなり、梓紗の唇を奪った…と思っていた。
だけど俺は動いてない。
ひとつも。
机に片手を乗せて、よっかかってる姿勢のままだ。
これって…どういうこと?
目の前には、すぐ目の前には梓紗がいる。
すごく澄ましている梓紗がいる。
唇が…触れている。
俺が…奪ったんじゃない…??
ゆっくりと離れる梓紗。
俺はキスする前と全く同じ格好だ。
梓紗は真顔で俺を見つめる。
何、どうしたの、この展開は。
「大ちゃんっ♪」
「……はい」
「ごめん、キスした…」
「…俺が…?」
「違う、アタシから」
「俺が奪ったんじゃないの?俺が無理矢理奪ったんじゃないの?」
「違う、アタシが奪ったの」
「………え?」
梓紗が俺にキスした?
何それ。
はぁ?
俺がしたんじゃないの?
あー…何それ。
気付くと俺は梓紗を抱きしめていた。
次に意識が戻ったときは梓紗も俺を抱きしめ返してくれていた。
自然に離れると、梓紗は俺の目をずっと見てた。
「大ちゃん、好きなんだけど…さぁ」
「…うん」
「うんってなんだよ、……で、付き合ってくれる?」
「普通さ、告ってからキス…じゃないの?」
「え、いや、ごめん、我慢できなくて…」
「俺が好きでもない奴にキスされてずっと黙ってると思う?
俺が好きでもない奴にキスされてから無意識に抱きしめると思う?
俺が…さ、俺が…さぁ、もう、俺が」
「な、何?」
あー………
「俺が梓紗のコト好きじゃないと思う?」
「何その、アタシが自惚れてそうな言い方」
「俺が梓紗を好きって確信したからのキスじゃないの?」
「ち、違います!!…残念ながら…無意識です。
大ちゃんから離れてから、やっちゃった…って思ったもん…」
「無意識?」
「うん」
「じゃぁ、俺も無意識にキスしていい?」
「えっ…」
「何?」
「無意識なのに、許可取るの?」
と言い終わった梓紗にキスをする。
唇を離した後の梓紗は異様に驚いていた。
「む、むいしき?」
「うん♪」
俺と梓紗の関係は俺の少しの居眠りから始まった。
お互いの我慢を超えた恋だった。
どこからともなく梓紗の声。
「ん~??」
俺は自分で出した声にビックリして起きる。
声出して気づいた。
今、授業中だった。
すぐ目の前には俺の顔を覗き込む隣の席の梓紗。
すっげぇビックリしたけど…それ以前に――――。
「有岡、今、寝てただろ?」
いねむり厳禁!
先生の視線と梓紗の両手を合わせてウインクしてる姿が輝く。
起こせなくてごめん、って言いたいのが伝わってくる。
…可愛い。
あー、やべぇ。
昨日ロケで家着いたの結構遅かったからなぁ。
ついに授業中寝ちゃったか。
「ね…寝てました」
「仕事も頑張るのもいいが、しっかり授業は受けろ。罰として…」
「罰あるんですか?!」
「何だ?今日、仕事か?」
「いや…違いますけど」
…あ!今、仕事あるって言っとけばよかったかな…とかって。
どうせどっかの掃除とかだろうなぁ。
かったるいし、早めに終わらせるか。
「教室の掃除当番が掃除した後にもう1回教室を掃除しろ!
これで目、覚めるだろー?」
「…はい?!」
「あー、あと梓紗もな」
「はい?!何でですか!!」
「お前寝てんの知ってて起こさなかっただろ?!」
「…すいません」
「有岡も1人より、2人の方がはかどるだろ?」
「そりゃ…まぁ」
「じゃぁ決まり。今日の放課後2人で教室掃除なー。はい!授業再開ー!」
と、いうように。
めちゃくちゃ遠慮がちに言った俺ですが…実は好き。
梓紗のコトがめっちゃ好きなんです。
もう先生にはかなり感謝してます。
「ねーぇ、もう掃除終わったでしょー?」
「はいはい、終わりました♪じゃぁアタシ先生に終わったって言ってくるから!」
「はぁーい」
…掃除、終わっちゃった。
まぁ俺が切り出しちゃったんだけどね。
実際掃除中は無言だったし。
んー…あ、唯一先生の重い机運んでんの見て「運ぶか?」って言ったけど、
あっさり「え、大丈夫だよ」って言われたし。
でも少しでも一緒にいられたのが嬉しかったからいっか♪
はぁ…。
深いため息をついて俺は自分の席に座る。
俺、どっちの方向向いて寝てたかなー?
あ、そっか。
目覚めたらすぐ梓紗の顔があったから梓紗の方向いて寝てたのか。
……うっわー、恥ずかしい!
あんなアホ面見せちゃったんだ。
はぁ…せめて向こう向いてれば良かった…な、ぁ…
梓紗来るの遅いなぁ…少しの間だけ休むかぁ。
結構時間経ったなぁと思い目を開けると…
そこには俺と同じ体勢で机に伏せて眠っている梓紗。
…えっと、どういうこと?理解できない。
俺は梓紗の寝顔に向かいあったまま少しだけ考えた。
そしてゆっくりと身体を起こし、辺りを見ると夕日が差し込んでいる。
時計を見ると、もう6時だ。
ああ、俺あのまま寝ちゃったのか、最悪じゃん。
梓紗は俺を起こさないでくれたのか。…ったく、優しいなぁ。
しばらく…っていっても5分くらいだけど、梓紗を見つめていた。
するとたまに「んんっ…」と寝言を発する。
それが可愛くて仕方なかった。
ずっと見ていたい…という気持ちが抑えきれなくなり、俺は梓紗の元へ行く。
そっと髪に触れてみると、サラサラと手からすり抜けて行った。
顔に髪がかかる。
俺はちょっと苦しそうだったので、少しだけ顔に触れて髪をどかそうとした…その時だった。
「だ、大ちゃん?どーした?起きたの…?」
ゆっくりと梓紗が目を覚ました。
俺は梓紗の左目尻辺りに触っていたので、バッと手を離した。
そしたらまた髪が落ちちゃった。
「う、あ!!!ごめん、顔に髪かかってたから、つい…」
「いやぁ、それはいいんだけど…、あ、いや、ありがとう…。
ってか、今何時?…6時過ぎてるじゃんっ!!どんだけ寝てたのアタシ…」
「え、うわ、ごめん。だって俺が寝てたから…でしょ?」
「…そう!!そうなんだよ!!!職員室から戻ってきたら大ちゃんが寝てて…。
寝顔可愛いなぁーって思ってたら、寝ちゃったのか…全部大ちゃんが悪いんだよ!!」
梓紗が物凄い勢いでしゃべる。
この人、さっきまで寝てたのか?ってくらいしゃべる。
「お、俺が全部悪いわけじゃないでしょうっ!!…って俺が悪いのか…。
別に起こしてくれても良かったし、俺なんて置いて友達と帰っても良かったのに…」
「えーだってさあ、無理矢理起こされるのも、起きた時1人なのも嫌じゃんっ!!!」
ふはー…。
コイツはどんだけ俺を惚れさせれば気が済むんだか…。
ああ、さっき髪に触れるだけに抑えられて良かった…。
もうちょっと梓紗が起きるの遅かったら、俺…完全に奪ってた。
「そうだね、はい、ありがとう」
「何その言い方ー!!!もう、こういう日があっても1人で帰っちゃうから!!!」
「えーなんでだよ、お礼言ってんじゃんっ!!」
「…でも、大ちゃんの可愛いー寝顔見ながら寝るのも悪くなかったぜっ。
結構寝心地が良かった…」
「…梓紗」
唇にふと柔らかく温かい感触。
俺はついに我慢できなくなり、梓紗の唇を奪った…と思っていた。
だけど俺は動いてない。
ひとつも。
机に片手を乗せて、よっかかってる姿勢のままだ。
これって…どういうこと?
目の前には、すぐ目の前には梓紗がいる。
すごく澄ましている梓紗がいる。
唇が…触れている。
俺が…奪ったんじゃない…??
ゆっくりと離れる梓紗。
俺はキスする前と全く同じ格好だ。
梓紗は真顔で俺を見つめる。
何、どうしたの、この展開は。
「大ちゃんっ♪」
「……はい」
「ごめん、キスした…」
「…俺が…?」
「違う、アタシから」
「俺が奪ったんじゃないの?俺が無理矢理奪ったんじゃないの?」
「違う、アタシが奪ったの」
「………え?」
梓紗が俺にキスした?
何それ。
はぁ?
俺がしたんじゃないの?
あー…何それ。
気付くと俺は梓紗を抱きしめていた。
次に意識が戻ったときは梓紗も俺を抱きしめ返してくれていた。
自然に離れると、梓紗は俺の目をずっと見てた。
「大ちゃん、好きなんだけど…さぁ」
「…うん」
「うんってなんだよ、……で、付き合ってくれる?」
「普通さ、告ってからキス…じゃないの?」
「え、いや、ごめん、我慢できなくて…」
「俺が好きでもない奴にキスされてずっと黙ってると思う?
俺が好きでもない奴にキスされてから無意識に抱きしめると思う?
俺が…さ、俺が…さぁ、もう、俺が」
「な、何?」
あー………
「俺が梓紗のコト好きじゃないと思う?」
「何その、アタシが自惚れてそうな言い方」
「俺が梓紗を好きって確信したからのキスじゃないの?」
「ち、違います!!…残念ながら…無意識です。
大ちゃんから離れてから、やっちゃった…って思ったもん…」
「無意識?」
「うん」
「じゃぁ、俺も無意識にキスしていい?」
「えっ…」
「何?」
「無意識なのに、許可取るの?」
と言い終わった梓紗にキスをする。
唇を離した後の梓紗は異様に驚いていた。
「む、むいしき?」
「うん♪」
俺と梓紗の関係は俺の少しの居眠りから始まった。
お互いの我慢を超えた恋だった。
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