ドリーム小説
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久しぶり!
照、久しぶり!!
…なのに。
照はさっきからずっと寝てる。
だって会えたの1ヶ月ぶりなんだよ?
照の仕事とか稽古、あたしの部活とかカブっちゃってて、
やっとの思いで重なった休みなのに…!!
そりゃあもう寝てれば色々し放題なんだけど…そこは我慢するもん。
起きてて意識のある照じゃなきゃ意味がない!
外に遊びに行くのもいーけど、
家でゆっくり照を充電したいなーって思ってたのに。
照のバカーー!!
「いいもん…雑誌見るし」
「…ぇ?」
あたしは小さい声で照に対抗してみた。
寝言なのか、かすかに聞こえて反応したのか分かんないけど、
ちっちゃい返事が返ってきた。
ペラペラとページをめくる…あ、照だ。
あたしといるときとは違う笑顔。
作ってるのかな?
…そう思って別の雑誌を見ると、メンバーと笑い合ってる顔があった。
あ、この顔はあたしと居る時もしてくれるな。
疲れてんのか。
そうだよね、1ヶ月ほとんど毎日仕事だし。
あたしだって毎日部活だったけど、
照みたいに人と接したり、人前に立ったりしてるわけじゃないし。
疲れてんのか…ごめん、照。
「何泣いてんの」
ふわっと後ろから抱きしめられた。
雑誌がゴンッと床に落ちる。
落ちた音にビックリして床を見る…涙が落ちてた。
…泣いてたみたい。
「…だよな、泣くよな、全然会ってないもんな…」
「ちが…、違うよ、ごめん泣くつもりなかったのに…」
「うん…」
ちっちゃく頷くと、ぎゅーって強く抱きしめられた。
「ひか、る…」
「ちょっとだけ我慢して…もうちょっとでいいから」
やっぱり疲れてるんだね…。
ごめんね、バカとか思っちゃって。
あたしが音立てたから起きちゃったのかな…
寝てて良かったのに、気付くのが遅かったね。
寝てて良かったのに、気付くのが遅かったね。
ごめん、静かにしてれば良かったね。
会えてなくて寂しいのはあたしだけじゃなかったんだ、って思ったら
すごく嬉しくなったのと同時に、すごく切なくなった。
「照、ちょっと放して」
「…え?」
そう言ってあたしは照の手をほどいた。
「あたしだって、充電したいもん…」
振り返って照に抱きついた。
照はビックリしたみたいだったけど、
すぐにぎゅーって抱き返してくれた。
「ちょっとじゃなくていーよ、照」
「…ん」
会えなくても、照のことずっと好きな自信あるよ。
でも、たまにはこうしてお互い充電し合おうね。
そしたらまた頑張れるから。
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