ドリーム小説
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
『本日も始まりました、ザ少年倶楽部ー!!』
あ、始まった。
あ、祐樹出てきた!カッコいいな…
祐樹…今日もまたこんなにカッコつけちゃってさ。
彼氏の祐樹はジャニーズJr.で活動中…というか活躍中。
少クラは毎回かかさずチェックしてるし、雑誌も買ってる。
ひとまず見て瞬間的に思うのは「カッコいい」。
でもそれから少し経つと「遠いな」って淋しくなる。
あたしには祐樹しかいないのに、
祐樹にはたくさんの人がいるって思っちゃう。
あたしも祐樹を応援してるファンのうちの1人…なのかな。
なんか今日は深く考えすぎちゃう。
いつもは夢中になれるのに…こんなことばっか考えてる自分がヤダ。
「遠いなあ…」
「何が?…俺じゃないよね?」
声がした。
ふっと何かの糸が切れたように安心する声。
「野澤祐樹が遠いんだよおっ……!」
振り返ると、バカだな、とでも言いたそうな口角の上がった笑顔。
なんでいるの?とか、稽古あるんじゃないっけ?とか、
色々思わなきゃいけないことはあったんだろうけど、
目の前に祐樹がいることが嬉しくて、それだけしか考えられなかった。
「ゆうきぃ…」
「そろそろ考えすぎてる時期かな、と思いましてね」
「ばかぁ…」
あたしは祐樹の腕もしっかりぎゅーっと抱きしめた。
だってなんか、捕まえとかないとどっかに行っちゃいそうで。
「参ったな…腕ごと?」
祐樹は「はは…」と笑いながら、むりむりとあたしの腕の中から腕を出した。
腕が出た瞬間、バランスを崩して祐樹にもたれかかる。
「う、わ」
「…淋しいのはお前だけじゃないんだから」
そう言って頭をポンポンしてくれた。
「俺が好きなんはお前だけ。
遠いとか言わないの…俺が悲しくなるでしょ」
「ごめんね…あたしも祐樹だけだよ」
「んなの知ってるよ?改めてありがとう」
「ばか…」
「でもそんな俺が好きなんでしょ?」
「大好きだよ」
「じゃ、もうちょっとこのままでいよ」
PR
この記事にコメントする