ドリーム小説
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バカは風邪ひかないんじゃなかったの?
「風邪ひいたから、今日学校休むね。
ひかる、ごめんね」
俺の彼女・梓紗が風邪ひいたみたい。
朝は毎日一緒に行ってるから、メールが届いた。
まあ、バカつっても頭は俺よりいーけど笑
学校にも俺休みって連絡入れたし、
コンビニで風邪ひきグッズ買ってきたし。
ゼリーとか熱冷ましのシートとか。
ピンポーン。
さっきから何度も鳴らしてるんだけどなー、
ダルくて起き上がりたくないのも分かるけど。
開けてくれなきゃ、俺、入れないじゃん!
おそるおそるドアに手を伸ばして引いてみる…あれ、開いちゃった。
「おっじゃましまーす…」
ゆっくりと家の中を伺いながら、足を踏み入れる。
…誰もいないみたいだ、梓紗はどこだ?
居間を覗いてもいなかった。
ってことは、部屋にいるのかな。
階段を音をたてないようにのぼって、部屋の前に立つ。
…梓紗は風邪をひいている。
そう肝に銘じて、部屋の中に入る。
「んぅ……」
部屋に入るなり、可愛い声を出す風邪ひきさんを発見。
昨日寝たままの格好で布団にくるまってる、寝てるみたい。
「梓紗ちゃーん?照くんがお見舞いに来ましたよー」
そう言ってベットの横に屈んでも反応は無し。
ちょこっと出てる頭を撫でてみると、「む」と言った…可愛い。
コンビニの袋を机の上に置いて、もっかい呼んでみる。
「梓紗?」
「ひかる?!」
「アレ、気付いた?」
「な、なんでいるの?!」
風邪ひきさんは、風邪ひきさんじゃないみたいに驚きだした。
「え、だからお見舞い」
「うつっちゃうよ」
「大丈夫ですー」
そう言ってガバッと布団にくるまりだした。
「?」
「ダメ…ひかるにうつしたくない」
「うつんないよ、だいじょーぶ」
「学校に行って、あたしは大丈夫だから」
「あー…、あっそ。じゃ、学校行くわ」
「…」
「んじゃ、コンビニで買ってきたの置いとくから。
なんかあったら連絡してね、ばいばい」
風邪ひいてる彼女相手にちょっと意地悪してみる。
…風邪ひいてるんだってば、優しくしろよ俺。
部屋を出た…フリをする。
梓紗はくるまってるから、分かんないかな?
「…バカひかる。ホントに帰んなくていーじゃんバカ」
弱々しく呟いた梓紗。
ありゃ、弱ってるのにさすがに今のはなかったか。
「バカ2回も言うなよ」
「ひかる」
目だけ出してる梓紗はちょっと涙目だった。
ごめんね、でもなんだか可愛いよ…じゃない、風邪ひいてるの!
「ほ、ほんとに帰っちゃったと思った…」
「俺が風邪ひいてる彼女置いて帰るような奴に見える?」
「………うん」
「言ったな、お前ー!」
布団を強引にめくって、梓紗の顔を見る。
熱い…だろうね、布団かぶってたんだから。
少し汗かいてて赤くて、楽にしてあげたいと思った。
「ひ、かる…」
「ん?」
「うつるから、もちょっと離れて…」
「やだ」
そう言って無理矢理キスをした。
風邪がちゃんと俺にうつってくるように、深いキス。
「だめ」って小さい声で言ってたけどお構いなし。
梓紗に抵抗する力なんてないから、俺は続行する。
梓紗がさすがに苦しそうだったから、ゆっくりと顔を離す。
「これでうつったと思う?」
「完全、に、うつっちゃ…ったよ、」
息が整えきれなくて、途切れてる言葉も愛しい。
「じゃあ、梓紗が楽になるから良かった」
「ひか、るってホント、ばか…」
「バカでいいよー」
その後は梓紗の額にシートを貼って、寝かしつけた。
歌ってやろうか?って言ったけど、あっけなく却下された笑
「そのかわり、手つないでて」って可愛いお言葉をもらえたので、
別に何に問題もなかったけどね。
明日は俺が学校休む予定だから、看病に来てな。
の、はずだったのに。
俺は全くピンピンして、完全平熱。
「うつんなくて良かったじゃん」
「アレじゃ足りなかったんだよ、もっと深くなきゃ」
「ばかじゃないの?!超苦しかったし」
「まあ可愛かったからいーじゃん」
「うるさい!」
ま、可愛かったからいーじゃんっ♪
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