ドリーム小説
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
「ん~~~、りょーたっ!やっと起きたよお。
ずっと寝てるから寂しかったよーぉ…」
今日は彼女の梓紗と家デート。
ホントは7時とかで帰らせるつもりだったんだけど、
2人して寝ちゃって、起きたら9時半というまさかの展開。
ヤバい帰さないと!って起き上がったら、
梓紗が俺のあぐらの膝にまとわりついてる。
しかも、なんか知らんが完璧に酔ってる。
顔が少し赤くて、目がトロンとしてる。
「ちょっと、なんで酔ってんの?」
「酔ってないよ~、酔ってないも~ん!」
「何、何飲んだの?」
「ん~、起きたらねえ、喉が渇いてたの!」
「んで何か飲んだの?」
「冷蔵庫に入ってたね、キラキラしてたやつ」
まとわりついてる梓紗を払って(名残惜しいけど笑)、
シンクの上に無造作に転がってる缶を見る。
「母さんのチューハイじゃん…」
ガックリと肩が落ちるのを自分でも感じた。
寝ぼけて、ただ単においしそうなの飲んだなコイツ…
「りょーたあー!なんか言った?」
「言ってない言ってない」
「あれー?そう?言ってないー?」
「うん」
ふう、と梓紗の横に腰を下ろすと、俺の腰に抱きついてきた。
ふいーと幸せそうな顔をしてる…可愛いなあ。
俺は頭をポンポンと撫でた。
「へへっ」って言ってすりすりし始めた。
「へへっ」って言ってすりすりし始めた。
やばい、可愛いぞ。
「梓紗?」
「ん~?」
「いい加減、離してくれる?」
「なんでえ?涼太あたしのこと嫌いなんだあ」
「いやいや、そーじゃなくて」
「嫌いならもー別れるもん。ばいばい涼太……」
「……はぁ」
「やっぱヤダあ、別れたくないよおー、大好きだもん」
「はいはい、ありがとう」
「りょーたはあ?あたしのこと好きぃー?」
「ん?好きだよ」
「やったあー、あたしも大好きだよお」
「はいはい」
すると、パッタリと声が途絶えた。
寝たかな、と思ってこのままじゃ俺が危険だと思い、
腰にへばりついてる梓紗を剥がそうと手を伸ばした時。
「りょおたぁ?」
「うお、起きてたの」
「あたしのこと好き?」
「好きだよ」
「んじゃあねえ…ちゅーしてぇ」
「……はい?!」
待て待て、酔いすぎなんじゃないのコイツ。
こんなこと絶対言わないよな、コイツ。
ていうか今までの会話とか冷静に考えたら、あり得ないよな?!
「はやくぅー。あたしのこと好きじゃないのお?」
「え、や、ちょ…」
完全うろたえてるよ、俺。
かっこわりー…、けど、どうしたらいいんだ俺。
んっ、て目を閉じて澄まし顔してるけど…。
…ええい、してしまえ。
なんで今だけこんなに緊張してるんだ、いつも通りにしろ!
…て、そんな軽い気持ちでいつもしてるわけじゃないけどね?
いや、いつもしてるわけでもないし、って完全うろたえてる!
「いいの?」
「はーやくぅ」
目を閉じてる梓紗にゆっくり近づく。
なんか、歯止めが利かなくなって、
今までしたことないくらい、深いキスになってしまった。
かつてない梓紗の可愛さに、理性がなくなった。
「…ん!」
梓紗が突然声をあげた。
俺はビックリして、唇を離す。
「ちょ、涼太!?」
「……え?」
明らかにさっきと違う。
「な、え、何?ちょっとどうしたの?!」
梓紗がうろたえ始めた。
「いや、こっちが何なんだけど、え?はあ?」
「涼太こそどうしたの!あ、あんなの…」
「お前さっきまで、え?よ、酔ってたじゃん!」
「……はい?全然覚えてない、何、酔うって」
何コイツ、こんな短時間で酔いってキレイに覚めるの?
はー?何俺、突然襲った最悪な奴みたいになってんじゃん!
「お前、冷蔵庫のチューハイ勝手に飲んで、勝手に酔ってたの」
「え」
「超可愛かったんだよ~、あたしのこと好きぃ?って」
「嘘つけ」
「まじだって!ずーっと俺の腰にまとわりついてたの」
「えー、なんかヤダ」
「うっわ、さっきとの違い!」
デレデレの梓紗から、急に元の梓紗に戻られると、
なんかさっきの引きずって調子狂うなあ…
「涼太ばっかり、なんかずるい」
「はあ?」
「あたしもそーいう涼太見たい」
「ヤダよ、やんないよ俺」
「演じろなんて言ってないよキモイ」
「……キモイってお前なあ」
「チューハイ飲んで?」
その後、無理矢理チューハイ飲まされて。
気が付いたら朝でした。
梓紗には「元の涼太がいい」って言われた。
梓紗によると、甘えられ過ぎて収拾つかなかったらしい。
でも、俺はたまに酔った梓紗に逢うって決めたんだ。
PR
この記事にコメントする