ドリーム小説
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Can I love? *five* ~main side~
「え?!みんなジェットコースター乗るの?!」
『無理無理無理無理!!!アタシ絶対乗れないから!!!』
アタシ、ホントに絶叫系とかのジェットコースター苦手…。
小さい頃に空気に流され断りきれなく乗ったものの、
つなぎ目の後ろの座席に乗ってしまい、必要以上に振り回された結果、
アタシはホントに苦手になってしまった…。
泣いたりはしないんだけど、足がすごいガクガクいって怖すぎる。
「アタシはホントに乗れないから…5人で乗ってきて??」
「は?!俺だって乗れないし!!巻き込むな!!俺も待ってるから!!!」
「山ちゃんてば~、強がっちゃってぇー。ホントは泣きそうなくらい嫌なんでしょ?」
「我慢しないで、梓紗と仲良く待ってなさあいっ」
裕翔と侑李クンの怪しげな笑顔が涼介に向けられる。
コイツ…そんなに怖いのか。
「無理しちゃってぇーそんなに怖いの??」
「うるさいっ。別に泣きたい程とかあり得ないでしょ!!!」
2人きりになっても話題尽きないねー。
あ、そういえばドラマのコト詳しく聞いてないな!
「ねぇ、ドラマは?!撮影とかしてんの?!」
「あー…してるよ。俺の撮る日はまだあんまりないけどさ。
今度孤島に行ってロケするらしいから、1週間くらい学校休むと思うー」
「うわーすげぇー!!!本格的ジャンっ。あ、原作読んだ?」
「よ、読んだよ!!何で、何でオレあの役やるんだろう…って思ったし。
梓紗があんなに驚いてたのが、よぉーく分かった」
「でしょ?!アレには本気でビックリでしょ?!」
「あのーあれでしょ?歩いて行くんじゃない…『転がって行くんだ!!』それそれー!!!」
えーホントに涼介がリュウをやるのかぁ…。
ってコトは、神木クンがキュウで志田さんがメグ??
要さんはキンタでしょ?数馬役は誰がやるんだろう?
「ねぇ」
涼介に突然話しかけられた。
しかも今までとは少し違う、固い表情で。
「梓紗ってさぁ」
「何?」
「はっしーのコト、好きなの?」
・・・・・・はぁ?!
『な、なんで?!』
「いや、さっき楽しそうに話してたし。そーなのかなぁって」
『う、まぁ、楽しかったけど…』
「…けど?」
な、どうした、涼介。
突然こんなコト聞いてくるなんて何か…涼介っぽくない。
確かにはっしーのコトは好きだけど…それは……。
きっと、恋愛としてじゃないよね…。
多分…、ジャニーズのはっしーとして…ファンとして好きなんだと思う。
改めて考えると…やっぱりそうだよね??
『いや、はっしーのコトはファンとして好きだけど…。
自分でも分かんないけどさぁ…恋愛感情ではないと思う…』
「…ははっ!!!」
『な、なんだよっ!』
「いや、意外に真剣に答えてくれたなぁ…と思って。
でもそっかー。ファンとして好きかぁ…じゃぁちぃは?」
『侑李クンは…普通に好きだよ?恋愛感情じゃなくて、ちゃんと友達としてね。
ファンとして好き…とかはないと思う』
「そっかぁ。裕翔はあえて聞かないでおくよ笑」
『ふはっ!!!まぁ、うん、それでいんじゃない??』
そっかぁ…。
アタシははっしーを恋愛感情で好きじゃないんだ…。
沙絵はどーなんだろう…。
明らかに侑李クンへの好きとはっしーに対しての好きが違う気が…。
でも待って?
涼介ってどーなの?
当然涼介は自分のコトだったから聞かなかったんだろうけど、
聞かれてたら、アタシは何て答えてたんだろう…。
『涼介…』
「ん?」
『あ!!いや、なんでもない…に、しても行ってから結構時間経ったよねー。
やっぱり並んでるのかな?日曜日だし』
「?…そーだね」
確かに涼介のコトは好きだよ?
でもそれはファンとしてじゃない。
1人の……1人の友達として…なのかな?
恋愛感情?うー…ん、こんなの深く考えたコトないよ。
あーもう!!!涼介が変なこと言いだすから!!!
「うわーヤバいヤバいヤバい、足がまだガクガクしてるー!!!」
「えー超楽しかったじゃんっ♪もっかい一緒に乗ってくれる人ー!!!」
「はぁーいっ!!!」
はっしーが震えながら、侑李クンは今までにないテンションで、
沙絵はそれと同じくらいに上がってて、裕翔は無言で仲良く出てきた。
「あ、梓紗ぁ♪ヤバいよ、アレさー乗った方いいと思う!!!」
「つーか沙絵さぁ…乗る前あんなに怖がってたのにさぁ…
何その変わりよう!!!あんまりデカい声しゃべるなー響くー」
「えー裕翔だけだよ、そんなに怖がってんの笑」
「沙絵ちゃん…僕マジでもっかい乗りたいんだけど…」
「2人が行くなら俺も行こうかなー」
「いいよっ!!!はっしーも行こうっ♪」
3人でキャッキャッ言ってもっかい並びに言ってた。
沙絵には「せっかくだし、懐かしく3人で遊んできなよ」って言われるし。
裕翔に「アタシらと居ると絶叫系乗れないよ?」って言っても、
「別にいいよ。もう俺無理」だって。
それから何時間か何をするもなく3人でグルグル歩きまわってた。
アイス食べたり、お土産買ったり、お昼食べたり。
一瞬だけ「はっしーと来た意味ないじゃん」て思ったけど、
次の瞬間裕翔に「どこ行く?」て言われたらそんなコト忘れちゃった。
今までこんなに3人で遊んだコトなかっただろーなー…。
ていうか、実際にはっしーと2人になっても気まずいだろうし。
まぁこんな1日もいいかなーって思うくらいで。
「すっかり暗くなりましたねー」
周りのライトが徐々につき始めている。
沙絵達と連絡を取り合って、ゲートに集合することにした。
「だからぁ、沙絵があの時迷ってなかったらあと1つは乗れたっつの」
「はぁ?!何でそうやってアタシのせいにするんですか?!
はっしーが言ってくれればよかったじゃんっ!!」
「ねぇ、もうよくない?帰るんだよ??」
えーっと…。
何ですか、この仲良くなり具合。
はっしーと沙絵、そしてまさかのカップル的なケンカ。
侑李クンは端の方で2人をなだめてる。
「2人…どーした?そんなに仲良くなったの?」
『えーアタシを差し置いて酷いよ、沙絵』
「でも聞いてよ梓紗!!!何かさぁ…はっしーがさぁ」
「えーそれ言わなくて良くない?!さっきから何回その話してんの!!!」
あー…これは会話に入っちゃいけないような気がする。
じゃ、帰ろっか。
ばいばーいってなったとき。
「梓紗ぁ」
はっしーが…話しかけてきた。
あ、そういえばアタシ梓紗って呼んでもらってるんだっけ。
ちょっとだけドキッとしたのが不覚。
『何-?』
「携帯、あるんだよね?」
『あるよー?』
「番号とかアド、交換しようよ」
『え、っ…いいの??』
「えー何それ?!ヤダ?」
『違うよっ!!!アタシなんかに番号教えちゃっていいの?』
「はぁー?俺が聞いてんじゃん、いいに決まってる♪梓紗の方こそ教えてくれる?」
『もちろんー』
そっから赤外線で交換して、はっしーのアドを入手。
あ、そーいえば侑李クンのも知らないなー。
今度聞いておこう。
「じゃっ、今日はありがとうー♪あんま一緒いれなかったけどね」
『うん。でも楽しかったよー♪メールするね』
「うぃー、俺もするーっ、んじゃ!!!気をつけてね」
『ばいばーい』
そう言ってはっしーとは別れた。
それから裕翔と沙絵と電車乗って地元に着く。
涼介と侑李クンは学校から少し離れてる場所に住んでて、そこで解散。
2人が一緒に帰ってくのが見えた。
はっしーは「少し行ったトコに親が来てくれるから」って涼介達とは反対方向へ。
電車を降りて少し歩いたとこで沙絵とはお別れ。
裕翔と2人になっても話題は尽きることもなく。
『っでさぁー、その時の涼介の顔がヤバくてさー!!!
裕翔も見たでしょ?その時の裕翔の顔も結構なもんだったけどさー!!!
……ヴヴンっ!!!ねぇ、聞いてる?』
「あ、ごめん!!!考え事してた」
『何何?好きな子のこととかー?教えてよー笑』
「いや、俺じゃないけど…なぁーんか好きになるの分かるなぁ」
『…は?意味分かんないことは、後にしてくださーいっ!!
つか、そんなにノロけないでー!!アタシが哀しくなるでしょ』
「いやー、お前は喜ぶべきだと思うけど」
『はぁ?意味分かんないっての。早く帰ろうっ!!!』
「はいはい」
家に着くと裕翔はいつになく真剣な顔をしてから、すぐに笑った。
沙絵と別れてからの裕翔は常に何か考えてるように見えた。
『なにどしたの?なんかあった?』
「心配してくれてんの?」
『ばぁかっ。じゃ、おやすみっ!!!』
「おやすみー♪」
ふはぁっ。
いい1日だったぁ。
…んだけど、何かモヤモヤするなぁ
涼介の【はっしーのコト、好きなの?】
裕翔の【なぁーんか好きになるの分かるなぁ】
2人して一体なんなんだろう。
アタシに何か関係あるのかなぁ…。
あ―――あっ!!!!気になる。
~*END*
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