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ドリーム小説
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「涼太くーんっ」
「なに?」
 
 
 
 
 
 
「ほら、まただよ?」
「…そ、そうだね」
 
 
最近、彼氏の涼太は変な女に捕まってしまった。
 
隣のクラスの美少女、奥山さんだ。
しかもそれがたちの悪い美少女らしく、
1度ハマった男にはどこまでもしつこいらしい…。
そんな性格じゃなきゃ、モテるって評判の。
知らないで近づいていく人も多いみたいだけどね。
 
 
 
「宮舘くんも、まんざらでもなさそうな感じじゃない?」
「え、えー?!…あたしには嫌がってるように見える…んだけど、
 それって都合いいだけなのかな、じゃあ?」
「…わっかないけど」
 
 
 
 
「ねー、涼太くんっ」
「なに」
「今日の放課後、空いてる?」
「…なんで?」
「んーっ、遊びたくてっ!あたし今日暇なのっ」
「…そっか、うん、ごめん、無理だね」
「えーっ!なんでえ?」
「俺にも色々あるから」
「色々ってーぇ?」
「奥山には関係こと」
「ひっどぉーい」
 
 
 
 
「彼女の前で堂々とあんなこと言えるんですね」
「…だよねえ…、知ってて言ってるよね多分」
「見せつけてますね、彼女に」
「あたしには嫌がってるように見えるんだけどなあ…」
「…まあ歓迎してはないね、明らかに」
「…さっきと言ってることが違いますけど」
「ははー」
 
 
 
 
「梓紗ぁー、帰ろー」
「うん、あ、ちょっと待ってて!」
「?…うん」
 
 
さっきあんな話をされたものだから、
涼太に誘われるなんて、毎日のことなのに驚いた。
 
「梓紗、しっかり聞けよ!…今日のうちにさ!!」
「…努力はします」
「明日じゃもう遅いかもしれないんだからね!」
「好きだよ、て言われたらどうしよう!」
「それはない、絶対保障するから」
「なんでわかんの」
「いーから、早く!宮舘くん待ってるよ!」
 
アタシは背中を押され、強引に涼太の元に。
ちょっと慌てた様子で出てきたアタシに戸惑う涼太。
 
「…ごめん、行こっか」
「うん」
 
 
 
 
 
いつもならバカみたいな会話で盛り上がれるのに…、
今日はなんだか沈黙続き。
…多分それはアタシが意識してるから…?
いつも通りじゃないアタシにを涼太は感づいたんだ。
 
…これ、もう聞くしかないじゃん?
 
 
 
「ねえ、」
「な、静かになったと思ったらしゃべり始めた!」
「ちょ、聞いてよ!」
「はいはい、何?」
「お、奥山さんさぁ…」
 
 
「あれ?気にしてんの?」
 
「き、気にしてるとゆーかさあ」
 
「ヤキモチ?」
 
「ば、そーじゃないけどさっ」
 
「…じゃあどうした?」
 
 
 
 
 
 
「涼太は奥山さんどー思ってんのかなー…って」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
涼太は黙った。
 
え、それって、どーいう意味?
 
否定しない、ってこと…?
 
 
 
「りょ、た?」
 
「す、好きだと思うの?逆に」
 
「わ…わかんないから聞いてんのっ」
 
「わかんないって…、愛されてないな俺、好きじゃないよ!」
 
「ほんとに?」
 
「うん、むしろ、キライな方」
 
 
だ、だってキライって言ってもなんだかんだで会話してるし
 休み時間とか…アタシより話してるし、
 それに…、そ、それに…」
 
 
なんか…泣きそうになってきた。
涼太はちゃんと否定してくれたのに、
それでも疑ってる自分が嫌で、涙が出そうだった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「梓紗、」
 
 







 
 
 
 
 
目が合ったかと思うと
 
その瞬間涙が溢れた
 
涼太の優しい顔が目の前にあった
 
次の瞬間 引き寄せられた
 
あごを持ち上げられて
 
強引に唇を奪われた
 
 
 
 
 
 
「ちょ、涼太!」
 
 
 
 
 
 
 
だから、キライって言ってんじゃん
 
 
 
 
 
 …俺を信じらんない?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「そーいうの、反則…ていうんだよ」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「俺はいつでも梓紗のことばっかり考えてますけど。
 
 あんな奴のこと、眼中にないよ?」
 
「それ…逆にどーかと思いますよ」
 
「は?せっかくカッコいいこと言ってやったのに…」
 
「まあ、アタシもそうだけど」
 
「……つ、つかお前何泣いてんだよ!」
 
「な、泣いてないし!」
 
「はいはい、そーですかあ」
 
「…ねえ、奥山さんさ、しつこいって有名なんだって」
 
「じゃあ明日アイツの前でキスしてやっか」
 
「はー?!絶対イヤだっ」
 
「いつまでも俺につきまってるのとどっちが嫌?」
 
「えー…」
 
「そうしたら梓紗ちゃん、また泣いちゃうかも…」
 
「わ、わかったよ!すればいーんでしょっ」
 
「しょうがないなあ、そんなに俺が好きか」
 
「す、好きだよもう!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「奥山、」
「えーっ、涼太くんから話しかけてくれるなんて珍し…あ、
 彼女さん?こんにちわーっ」
「こんにちわ」
「奥山、見ててな?」
「ちょ、本気?マジでするの?」
「マジ、全然本気」
 
「ま、ちょっと」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
「こーゆうことだから」
 
 
 
 
 
 
その日から、まさかの全校公認カップルになりました。
 
 
 
 

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