ドリーム小説
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八乙女くん小説
「あぢー…」
現在真夏真っ只中。
アタシの視線には…一応彼氏の八乙女光。
同じクラスなのはいいものの、冷やかされるのが苦手な光は
クラスではあまりアタシと話そうとしない。
いわゆる……ツンデレ?
「おいっ、八乙女、彼女見てんぞ」
「はぁっ?」
光がこっちを向く。
アタシは光のカッコよさから目が離せず、目が合ってしまった。
「あんま見んな、恥ずいから…」
だって…暑いからっていってYシャツのボタン、
全開にしなくてもは…いいよね??
したじきうちわ
「梓紗ぁー」
「何ぃ?」
「あのさ、怒らないで聞いてね??」
「何よ」
「八乙女くん…カッコいいよねぇ…」
「なんだ、そんなの…」
「あれっ、怒んないの?」
だって、光はそーいうの気にしないから、
すぐあーいう女子の目を奪うような行動を平気でする。
あれは天然なのか、計算なのか。
アタシだってそーいうこと言われるのが平気なんてもんじゃない。
どっちかっていったら言われたくないし。
むしろ、何であんな奴と付き合ってんのって言われた方が嬉しいくらいだ。
「だって、そんなの言われ慣れてるもん。
それに光がカッコいいのなんて知ってるもーんっ」
「あらっ、同じ教室にいるのに全然イチャつかないアンタが言うなんて」
「光、ツンデレだからね」
「遠慮してるの、梓紗。偉いねー。じゃぁ八乙女くんにデレデレされんの??」
「……あんまり」
そう。
ツンデレとは言っても、アタシにさえあまりデレデレしてくれない。
アタシのほかにデレデレする人がいるのかな…
アタシはツンツンの対象なのかな…
一緒に登下校してくれたり、デートしたりはしてくれるんだけどさ。
「デレデレされた記憶は…??」
「うーん、ちょっとならね」
「たとえば?」
「前、デートしてたら突然【可愛い】って言われたり。
光の友達がいるのに【梓紗好きー】って言われたり。
付き合い始めた頃ね、ホントに最初の1ヶ月くらい」
「あら、あららら」
早絵はすごいいたたまれない顔でアタシを見た。
もう、アタシ、飽きられたのかな…??
今日も全授業が終わった。
後は、帰るだけ。
いっつも帰りはアタシが誘ってるんだけど…今日はちょっと待ってみよう。
「梓紗?どしたの??」
「何が?」
「いっつも帰りのHR終わるとすぐ八乙女くんとこ行くじゃんっ」
「しーっ!!!」
「な、なに?」
「さっきあんな話したばっかじゃん??今日はちょっと待とうと思って…」
「あらー、梓紗も作戦でいくんだ」
「そ、そんなんじゃないけどっ…さぁ…」
早絵には伊野尾くんっていう彼氏がいる。
早絵はアタシにはあんまりノロけないけど、相当仲がいい。
アタシに気遣わないで、言ってくれてもいんだけどなぁ。
「さーえっ」
「あ、慧っ」
「おっ、梓紗ちゃん、久しぶりー」
「久しぶりっ」
伊野尾くんはクラスは違うけど、いつも早絵を迎えに顔を出す。
こんな彼氏…ちょっと憧れる。
光が嫌なんて…そんなことは絶対にないけどさ。
「梓紗ちゃん、どーしたの?光は?」
「え、うん」
光をチラっとみると、まだバックに荷物をいそいそと入れていた。
いつもアタシが声をかけてからモノ入れてるもんね。
それをアタシは早くーって待ってて…ってそーじゃなくて…!!!
「まぁ、梓紗と八乙女くんにも色々あるのっ」
早絵は小声で伊野尾くんに言った。
「じゃぁ深く聞かなーい」
「ありがとっ」
伊野尾くんのそーゆうとこ好きだよー。
……嘘、やっぱり1番好きなのは光だよ。
「…梓紗」
振り返るとそこにいたのはちょっと不機嫌な光だった。
「ひ、光」
「今日は一緒に帰らないの??」
「え…」
「帰るよ、じゃな伊野ちゃん」
「…うんっ」
「あ、じゃね2人とも」
アタシは光に手を引かれた。
教室にはまだ結構人が残ってたのに…。
あの光が…手を引いてくれた。
小さく早絵と伊野尾くんに手を振ると、
伊野尾くんは笑顔で小さく手を振ってくれて、早絵がガッツポーズを返してくれた。
玄関で靴を履き替えるとき、その手はアタシの腕を離れた。
まだちょっと口を紡いでいた光。
なんか…アタシ、光怒らせちゃった…?
校門を出て、アタシの家の方へ曲がる。
いつものルートだ。
……沈黙…ちょっと歩いた後に聞いてみた。
「ねぇ、ひか」
そこで光の携帯が鳴る。
むなしく響いた着メロ。
ごめん、と言って携帯を開いた光。
ちょっと携帯をイジると光の顔は一変した。
「はぁ?!何コレっ」
「な、何?どした?」
「いや、伊野ちゃんからメールなんだけど…」
「うん」
「ひとつ聞いていい?」
「なっ、なに?」
「俺って…ツンデレなの?!」
光は笑ってアタシに言った。
光がアタシを見て笑ったの、ちょっと久しぶりだなぁ。
ってかそれ…何で伊野尾くんからのメールで?!
「な、何で?!」
「いや、メールに書いてる…あれじゃね?早絵じゃね?」
「嘘っ、早絵…なんで伊野尾くんにそんなコト…」
「それとさ…」
光はちょっとうつむきながら照れくさそうに言った。
「俺は梓紗を大事にしたいの。
本気で好きだから人前ではあんまり言いたくないってゆーか…。
本気だから軽く口にできなくなったの!!!
だから…不安にならなくていいよ」
な、なんだそれ。
アタシは唖然とするだけだった。
感動で今にも涙が溢れ出しそうだった。
「あ、梓紗?」
「いや、ごめん…ホントに嬉しくて…」
「もう…可愛いなぁ…俺が梓紗好きじゃないとでも思ってたのか」
「だって…光のツンデレ…ア、アタシにもツンだったし…」
「そんなわけねぇだろって!!俺はいつでもお前にデレデレしてるから」
「うー……光はそーいうこと言う人じゃなかったのにぃ」
「な、何で泣くんだよ、そんなに俺のこのキャラが嫌か」
「違うー、久しぶりに光から好きって聞けたよー」
「も、もう言わねぇぞ」
「いいもーん」
光は泣くアタシの頭をそっと撫でてくれた。
早絵のおかげだ。
もーあのカップルはいい奴同士だぁ。
「ひかるぅー」
「ん?」
「好きぃー」
「んなっ……あ、ありがと」
「ひかるぅー好きだよぉ大好きぃ」
「分かった分かった」
そう言って光はアタシの耳に顔を近づけてきた。
すると、とろけるような甘い声で、
「俺は愛してるけど?」
「ねぇ、なんでさっき怒ってたの?」
「さっきって?」
「さっきって…HR終わった後」
「う…それ聞く?」
「うん」
「ヤキモチだよ、伊野ちゃんと梓紗が話してたからっ」
「…か、かわいーっ!!光、可愛いトコあるじゃーんっ」
「言わなきゃ良かった…」
「ねぇ…アタシ、1個お願いしたいんだけど…」
「何?」
「熱いからってさ…Yシャツ全開でいるの…やめない?」
「……なんで?」
「だって、すっごいカッコいいから見ちゃうし…って変人みたいだけどさ。
それに、周りの女子がみんな見てるから…や、ヤキモチってゆーの!!」
「梓紗の方が可愛いからっ、分かった、気ぃーつける」
「かっ、可愛いゆーなっ」
「だってかわいんだもん」
その日、アタシ達は久しぶりに手をつないで帰った。
≪次の日≫
「あれ?光ボタン開けねぇの?」
「うんー、そこまで今日熱くねーしな」
「そーか?」
次の日から、光は下敷きをうちわ代わりに仰いでいた。
アタシと目が合うとニコリと笑って、下敷きを見せびらかした。
「なんだよ、イチャつくなよ」
「悪いかー、いーだろ、好きなんだからっ」
現在真夏真っ只中。
アタシの視線には…一応彼氏の八乙女光。
同じクラスなのはいいものの、冷やかされるのが苦手な光は
クラスではあまりアタシと話そうとしない。
いわゆる……ツンデレ?
「おいっ、八乙女、彼女見てんぞ」
「はぁっ?」
光がこっちを向く。
アタシは光のカッコよさから目が離せず、目が合ってしまった。
「あんま見んな、恥ずいから…」
だって…暑いからっていってYシャツのボタン、
全開にしなくてもは…いいよね??
したじきうちわ
「梓紗ぁー」
「何ぃ?」
「あのさ、怒らないで聞いてね??」
「何よ」
「八乙女くん…カッコいいよねぇ…」
「なんだ、そんなの…」
「あれっ、怒んないの?」
だって、光はそーいうの気にしないから、
すぐあーいう女子の目を奪うような行動を平気でする。
あれは天然なのか、計算なのか。
アタシだってそーいうこと言われるのが平気なんてもんじゃない。
どっちかっていったら言われたくないし。
むしろ、何であんな奴と付き合ってんのって言われた方が嬉しいくらいだ。
「だって、そんなの言われ慣れてるもん。
それに光がカッコいいのなんて知ってるもーんっ」
「あらっ、同じ教室にいるのに全然イチャつかないアンタが言うなんて」
「光、ツンデレだからね」
「遠慮してるの、梓紗。偉いねー。じゃぁ八乙女くんにデレデレされんの??」
「……あんまり」
そう。
ツンデレとは言っても、アタシにさえあまりデレデレしてくれない。
アタシのほかにデレデレする人がいるのかな…
アタシはツンツンの対象なのかな…
一緒に登下校してくれたり、デートしたりはしてくれるんだけどさ。
「デレデレされた記憶は…??」
「うーん、ちょっとならね」
「たとえば?」
「前、デートしてたら突然【可愛い】って言われたり。
光の友達がいるのに【梓紗好きー】って言われたり。
付き合い始めた頃ね、ホントに最初の1ヶ月くらい」
「あら、あららら」
早絵はすごいいたたまれない顔でアタシを見た。
もう、アタシ、飽きられたのかな…??
今日も全授業が終わった。
後は、帰るだけ。
いっつも帰りはアタシが誘ってるんだけど…今日はちょっと待ってみよう。
「梓紗?どしたの??」
「何が?」
「いっつも帰りのHR終わるとすぐ八乙女くんとこ行くじゃんっ」
「しーっ!!!」
「な、なに?」
「さっきあんな話したばっかじゃん??今日はちょっと待とうと思って…」
「あらー、梓紗も作戦でいくんだ」
「そ、そんなんじゃないけどっ…さぁ…」
早絵には伊野尾くんっていう彼氏がいる。
早絵はアタシにはあんまりノロけないけど、相当仲がいい。
アタシに気遣わないで、言ってくれてもいんだけどなぁ。
「さーえっ」
「あ、慧っ」
「おっ、梓紗ちゃん、久しぶりー」
「久しぶりっ」
伊野尾くんはクラスは違うけど、いつも早絵を迎えに顔を出す。
こんな彼氏…ちょっと憧れる。
光が嫌なんて…そんなことは絶対にないけどさ。
「梓紗ちゃん、どーしたの?光は?」
「え、うん」
光をチラっとみると、まだバックに荷物をいそいそと入れていた。
いつもアタシが声をかけてからモノ入れてるもんね。
それをアタシは早くーって待ってて…ってそーじゃなくて…!!!
「まぁ、梓紗と八乙女くんにも色々あるのっ」
早絵は小声で伊野尾くんに言った。
「じゃぁ深く聞かなーい」
「ありがとっ」
伊野尾くんのそーゆうとこ好きだよー。
……嘘、やっぱり1番好きなのは光だよ。
「…梓紗」
振り返るとそこにいたのはちょっと不機嫌な光だった。
「ひ、光」
「今日は一緒に帰らないの??」
「え…」
「帰るよ、じゃな伊野ちゃん」
「…うんっ」
「あ、じゃね2人とも」
アタシは光に手を引かれた。
教室にはまだ結構人が残ってたのに…。
あの光が…手を引いてくれた。
小さく早絵と伊野尾くんに手を振ると、
伊野尾くんは笑顔で小さく手を振ってくれて、早絵がガッツポーズを返してくれた。
玄関で靴を履き替えるとき、その手はアタシの腕を離れた。
まだちょっと口を紡いでいた光。
なんか…アタシ、光怒らせちゃった…?
校門を出て、アタシの家の方へ曲がる。
いつものルートだ。
……沈黙…ちょっと歩いた後に聞いてみた。
「ねぇ、ひか」
そこで光の携帯が鳴る。
むなしく響いた着メロ。
ごめん、と言って携帯を開いた光。
ちょっと携帯をイジると光の顔は一変した。
「はぁ?!何コレっ」
「な、何?どした?」
「いや、伊野ちゃんからメールなんだけど…」
「うん」
「ひとつ聞いていい?」
「なっ、なに?」
「俺って…ツンデレなの?!」
光は笑ってアタシに言った。
光がアタシを見て笑ったの、ちょっと久しぶりだなぁ。
ってかそれ…何で伊野尾くんからのメールで?!
「な、何で?!」
「いや、メールに書いてる…あれじゃね?早絵じゃね?」
「嘘っ、早絵…なんで伊野尾くんにそんなコト…」
「それとさ…」
光はちょっとうつむきながら照れくさそうに言った。
「俺は梓紗を大事にしたいの。
本気で好きだから人前ではあんまり言いたくないってゆーか…。
本気だから軽く口にできなくなったの!!!
だから…不安にならなくていいよ」
な、なんだそれ。
アタシは唖然とするだけだった。
感動で今にも涙が溢れ出しそうだった。
「あ、梓紗?」
「いや、ごめん…ホントに嬉しくて…」
「もう…可愛いなぁ…俺が梓紗好きじゃないとでも思ってたのか」
「だって…光のツンデレ…ア、アタシにもツンだったし…」
「そんなわけねぇだろって!!俺はいつでもお前にデレデレしてるから」
「うー……光はそーいうこと言う人じゃなかったのにぃ」
「な、何で泣くんだよ、そんなに俺のこのキャラが嫌か」
「違うー、久しぶりに光から好きって聞けたよー」
「も、もう言わねぇぞ」
「いいもーん」
光は泣くアタシの頭をそっと撫でてくれた。
早絵のおかげだ。
もーあのカップルはいい奴同士だぁ。
「ひかるぅー」
「ん?」
「好きぃー」
「んなっ……あ、ありがと」
「ひかるぅー好きだよぉ大好きぃ」
「分かった分かった」
そう言って光はアタシの耳に顔を近づけてきた。
すると、とろけるような甘い声で、
「俺は愛してるけど?」
「ねぇ、なんでさっき怒ってたの?」
「さっきって?」
「さっきって…HR終わった後」
「う…それ聞く?」
「うん」
「ヤキモチだよ、伊野ちゃんと梓紗が話してたからっ」
「…か、かわいーっ!!光、可愛いトコあるじゃーんっ」
「言わなきゃ良かった…」
「ねぇ…アタシ、1個お願いしたいんだけど…」
「何?」
「熱いからってさ…Yシャツ全開でいるの…やめない?」
「……なんで?」
「だって、すっごいカッコいいから見ちゃうし…って変人みたいだけどさ。
それに、周りの女子がみんな見てるから…や、ヤキモチってゆーの!!」
「梓紗の方が可愛いからっ、分かった、気ぃーつける」
「かっ、可愛いゆーなっ」
「だってかわいんだもん」
その日、アタシ達は久しぶりに手をつないで帰った。
≪次の日≫
「あれ?光ボタン開けねぇの?」
「うんー、そこまで今日熱くねーしな」
「そーか?」
次の日から、光は下敷きをうちわ代わりに仰いでいた。
アタシと目が合うとニコリと笑って、下敷きを見せびらかした。
「なんだよ、イチャつくなよ」
「悪いかー、いーだろ、好きなんだからっ」
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