ドリーム小説
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*第2話*~神のメール? 記憶消失の謎!! ④
「いつまで隠れてるんだよ」
僕が言うと、そこにいたなんて気配を感じさせないほど巧みに隠れていた
ケルベロスとユリエが出てくる。
「やはり今回も、冥王星の仕業だったか」
「我々はただ、殺人計画書を作成しただけです。実行したのは依頼人。
もう彼と我々を繫ぐ証拠は、ないんですよ」
繫ぐ証拠はない…か。
実行したのは依頼人…か。
何が何でも実行させようとしてるだろ?お前らは。
僕は軽蔑する目で2人を眺めていた。
するとユリエが僕の髪に触り始める。
すぐに払いのけたかった。
「リュウ様。いくら私達から逃れようとしたところで、自分の宿命からは逃げられませんよ」
黙れ、うるさい。
そんなこと、僕が1番分かってる。
お前らだってそうだろ。
僕が逃げてるだけだっていうのを知っている。
僕がただ宿命から逃げているっていうのを知っている。
「…僕の人生は僕のものだ。お前達の指図は受けない」
僕はもうその場にいるのが息苦しく、1秒でも早く立ち去ろうと方向転換したとき、
「宿命とは、影のようなものですよ」
そんなの…わかってる。
その時、リュウが静かにゆっくり体育館に入ってきた。
何してたんだろう?…さっき言ってくれなかったから、聞かないでおこう。
「やっぱり、神の正体は君だったんだね。五十嵐先生を殺したのも」
「殺害現場の絨毯の上に、ガラスの置物が粉々になって落ちてた。
離れた場所に置かれた置物が、何故あんな場所に落ちてたんだろうって考えた。
答えは、君のメガネだ!!」
――キュウの推理が始まった。
「君はひそかに塾長室に紛れ込み、五十嵐先生を襲った。
その時メガネを落として割ってしまったんだ。
そしてその破片を拾いきれず、ガラスの置物を割ってカモフラージュした」
「あなたのメガネが、失踪前と失踪後に変わっているのがその証拠よ。
警察の鑑識にも頼んで裏をとった。
ガラスの置物の中にメガネの破片が紛れていたそうよ」
メグがそう言い終わると、牧野くんは悲しく…微笑んだ。
アタシはやっぱり牧野くんが犯人だと信じきれず、動揺してしまう。
「…なんでだよ」
『どうして…?どうしてよ牧野くん…』
「キュウくん、梓紗ちゃん。君達は友達を蹴落としたことある?」
『…え?』
牧野くんが静かな声で話し始める。
「小学校の頃一緒に野球やってた友達が塾に入ったとたん敵になった。
お前が蹴落とさなきゃ蹴落とされるんだぞ、って。毎日毎日五十嵐に吹き込まれて。
そのうち、仲間の失敗を喜んだり、苦しんでる姿を腹の中でせせら笑ったり…
僕、そういう人間になってた。
このままじゃ、五十嵐達みたいな大人になる…そう思ったら怖くなったんだ」
「だから…五十嵐先生を殺したの?」
「………ああ」
キュウの言葉に少し躊躇った後、牧野くんは強く頷く。
ああ、やっぱり五十嵐先生を殺したのは…牧野くんなんだ。
「こいつを殺して生まれ変わろうと思った。
五十嵐から逃れるには目の前からこいつを削除するしかない…って」
「ホントに君は、そんなやり方で生まれ変われるとでも思ったの?」
キュウの声がさっきよりも大きくなる。
「人の命を犠牲にしてやり直せると思ったの?
どんな理由があろうと、人殺しは許されることじゃない。
君に五十嵐先生の命を奪う権利はないんだよ!!
それに、神を名乗ってメールで失踪を呼び掛けたのもみんなが君と同じ気持ちだと思ったから、
助けてやろうと思ったの?
友達が欲しかったんなら、どうしてちゃんとぶつかんなかったの?」
キュウが牧野くんに歩み寄る。
牧野くん…牧野くんは…助けようと思ったんだ。
神っていう名をつかって、自分と同じ気持ちのみんなを助けようと…。
「野球やってた頃を思い出してよ。
練習で一緒に苦しんで、ケンカして、励まし合ったり…
そうやっていつの間にか仲良くなっていくのが友達なんじゃないかな。
仲間なんじゃないの??」
「…そこにいるの……君の仲間?」
牧野くんの目がキュウの後ろに立っているアタシ達に向けられる。
キュウは首を動かして、アタシ達のことを確認する。
そして、大きく頷いて
「うん。同じ夢を追っている、仲間だよ」
アタシはそんなキュウの言葉に思わず涙が出た。
たった一粒だったけど、キュウと牧野くんの想いを知るのには十分だった。
「…うらやましいなぁ、そんな風に胸張って言えるなんて」
牧野くんのその言葉にはたくさんの思いが込められていた。
それがアタシなんかに分かるわけないけど、伝わってきた。
涙が溢れてきた。
もう一粒の涙が零れた時には、朝日が昇ってきていた。
完全に朝日が昇った頃には、警察が到着していた。
牧野くんはパトカーの元へと連れられる。
すると、牧野くんは振り向いて言う。
「キュウくん」
「何?」
「ちゃんと罪を償ったらさ、キャッチボールの相手してくれるかな?」
「もちろん!」
キュウは笑顔で言う。
すると牧野くんはアタシの隣へと歩いてきた。
『どうしたの?』
「梓紗ちゃん…」
『ん?』
「僕さ、梓紗ちゃんのコト好きだったんだ」
『、え?!』
そう言うと、牧野くんはアタシの両肩を優しくつかみ、
少しだけ牧野くんの身体に引き寄せられる。
牧野くんの腕の中で1回だけ頭を撫でられ、すぐに腕から解放する。
『!?え、』
「これで我慢するよ、いきなりでごめんね。じゃぁ、また!」
牧野くんは偽りのない、そんな笑顔で去って行った。
パトカーが走り出す時、また同じことが繰り返されないか、ホントにヒヤヒヤしたけど、
牧野くんなら、大丈夫…だよね。
「ほらね、そうじゃんっ!」
メグが笑いながらアタシを茶化す。
『ちょっと、メグ!そういうコト言わないでよっ!!』
「私の予感は的中するんだからっ」
『ちょっと!』
もう、恥ずかしくて寂しくてメグに当たるしかなかった(ごめん)。
すると、リュウが突然アタシの目の前にやってきて両肩に手を置く。
『…何?』
「別に」
「あらら?リュウくん消毒ですかぁ?」
メグがからかう口調でリュウに言う。
「うるさいな」
そう言うと手を離してムスッとしてしまった。
え、リュウ、なんで怒ってるか分かんないけど…とりあえずごめん。
するとメグが小さく呟く。
「私達はどうなるんだろう。ずっとライバル同士なのかな?それとも…」
少しだけ、風だけが通り過ぎた。
「っていうか、キュウ」
数馬が空気を破ってくれた。
「僕達、いつから仲間になったんだ?」
「ええ?!いつからって…仲間でしょ?ねぇ、梓紗!」
『えっとぉー…なんの話??』
「今までずっとそう言ってきたじゃんっ!!」
「よく言うよ、梓紗。キュウの仲間宣言聞いて泣いてたくせに」
『うっわ、数馬それ言うか?』
「え、そうなの梓紗!?」
『えーもう!仲間だよ、アタシ達仲間だから!それで許して!!』
「2人とも、ほんっとおめでたいわね」
『えー、アタシも巻き込まれてんの?!』
「あー腹減ったし、ちゃんぽん麺でも食いに行きますか!」
「僕はパス」
「は、何でだよ!」
『キンタの奢りだったら行ってもいーかなぁっ?』
「ちょ、何言ってんだよ、違ぇよ!」
「キュウーっ、何やってんの?早く行くよっ」
「うんっ!」
『リュウ行くっ?!』
「どうしようかな」
仲間だ、仲間じゃないって言ってるけど、本当に「仲間じゃない」って思ってたら、
こんなコトだって言い合えないと思うし…。
お互い信頼し合ってなかったらこの事件だって解決できなかったと思うよ??
なんだかんだで仲がいいっていうのは事実じゃないかなぁ…。
アタシはこの6人でいるのが、1番楽しいしっ!!
アタシ達は蹴落としたり蹴落とされたりしない。
そんなコトしたらQクラスじゃないからね。
常に6人歩幅を合わせて頑張ろう!(なんて言ったらメグに「キュウみたい」て言われた)
「いつまで隠れてるんだよ」
僕が言うと、そこにいたなんて気配を感じさせないほど巧みに隠れていた
ケルベロスとユリエが出てくる。
「やはり今回も、冥王星の仕業だったか」
「我々はただ、殺人計画書を作成しただけです。実行したのは依頼人。
もう彼と我々を繫ぐ証拠は、ないんですよ」
繫ぐ証拠はない…か。
実行したのは依頼人…か。
何が何でも実行させようとしてるだろ?お前らは。
僕は軽蔑する目で2人を眺めていた。
するとユリエが僕の髪に触り始める。
すぐに払いのけたかった。
「リュウ様。いくら私達から逃れようとしたところで、自分の宿命からは逃げられませんよ」
黙れ、うるさい。
そんなこと、僕が1番分かってる。
お前らだってそうだろ。
僕が逃げてるだけだっていうのを知っている。
僕がただ宿命から逃げているっていうのを知っている。
「…僕の人生は僕のものだ。お前達の指図は受けない」
僕はもうその場にいるのが息苦しく、1秒でも早く立ち去ろうと方向転換したとき、
「宿命とは、影のようなものですよ」
そんなの…わかってる。
その時、リュウが静かにゆっくり体育館に入ってきた。
何してたんだろう?…さっき言ってくれなかったから、聞かないでおこう。
「やっぱり、神の正体は君だったんだね。五十嵐先生を殺したのも」
「殺害現場の絨毯の上に、ガラスの置物が粉々になって落ちてた。
離れた場所に置かれた置物が、何故あんな場所に落ちてたんだろうって考えた。
答えは、君のメガネだ!!」
――キュウの推理が始まった。
「君はひそかに塾長室に紛れ込み、五十嵐先生を襲った。
その時メガネを落として割ってしまったんだ。
そしてその破片を拾いきれず、ガラスの置物を割ってカモフラージュした」
「あなたのメガネが、失踪前と失踪後に変わっているのがその証拠よ。
警察の鑑識にも頼んで裏をとった。
ガラスの置物の中にメガネの破片が紛れていたそうよ」
メグがそう言い終わると、牧野くんは悲しく…微笑んだ。
アタシはやっぱり牧野くんが犯人だと信じきれず、動揺してしまう。
「…なんでだよ」
『どうして…?どうしてよ牧野くん…』
「キュウくん、梓紗ちゃん。君達は友達を蹴落としたことある?」
『…え?』
牧野くんが静かな声で話し始める。
「小学校の頃一緒に野球やってた友達が塾に入ったとたん敵になった。
お前が蹴落とさなきゃ蹴落とされるんだぞ、って。毎日毎日五十嵐に吹き込まれて。
そのうち、仲間の失敗を喜んだり、苦しんでる姿を腹の中でせせら笑ったり…
僕、そういう人間になってた。
このままじゃ、五十嵐達みたいな大人になる…そう思ったら怖くなったんだ」
「だから…五十嵐先生を殺したの?」
「………ああ」
キュウの言葉に少し躊躇った後、牧野くんは強く頷く。
ああ、やっぱり五十嵐先生を殺したのは…牧野くんなんだ。
「こいつを殺して生まれ変わろうと思った。
五十嵐から逃れるには目の前からこいつを削除するしかない…って」
「ホントに君は、そんなやり方で生まれ変われるとでも思ったの?」
キュウの声がさっきよりも大きくなる。
「人の命を犠牲にしてやり直せると思ったの?
どんな理由があろうと、人殺しは許されることじゃない。
君に五十嵐先生の命を奪う権利はないんだよ!!
それに、神を名乗ってメールで失踪を呼び掛けたのもみんなが君と同じ気持ちだと思ったから、
助けてやろうと思ったの?
友達が欲しかったんなら、どうしてちゃんとぶつかんなかったの?」
キュウが牧野くんに歩み寄る。
牧野くん…牧野くんは…助けようと思ったんだ。
神っていう名をつかって、自分と同じ気持ちのみんなを助けようと…。
「野球やってた頃を思い出してよ。
練習で一緒に苦しんで、ケンカして、励まし合ったり…
そうやっていつの間にか仲良くなっていくのが友達なんじゃないかな。
仲間なんじゃないの??」
「…そこにいるの……君の仲間?」
牧野くんの目がキュウの後ろに立っているアタシ達に向けられる。
キュウは首を動かして、アタシ達のことを確認する。
そして、大きく頷いて
「うん。同じ夢を追っている、仲間だよ」
アタシはそんなキュウの言葉に思わず涙が出た。
たった一粒だったけど、キュウと牧野くんの想いを知るのには十分だった。
「…うらやましいなぁ、そんな風に胸張って言えるなんて」
牧野くんのその言葉にはたくさんの思いが込められていた。
それがアタシなんかに分かるわけないけど、伝わってきた。
涙が溢れてきた。
もう一粒の涙が零れた時には、朝日が昇ってきていた。
完全に朝日が昇った頃には、警察が到着していた。
牧野くんはパトカーの元へと連れられる。
すると、牧野くんは振り向いて言う。
「キュウくん」
「何?」
「ちゃんと罪を償ったらさ、キャッチボールの相手してくれるかな?」
「もちろん!」
キュウは笑顔で言う。
すると牧野くんはアタシの隣へと歩いてきた。
『どうしたの?』
「梓紗ちゃん…」
『ん?』
「僕さ、梓紗ちゃんのコト好きだったんだ」
『、え?!』
そう言うと、牧野くんはアタシの両肩を優しくつかみ、
少しだけ牧野くんの身体に引き寄せられる。
牧野くんの腕の中で1回だけ頭を撫でられ、すぐに腕から解放する。
『!?え、』
「これで我慢するよ、いきなりでごめんね。じゃぁ、また!」
牧野くんは偽りのない、そんな笑顔で去って行った。
パトカーが走り出す時、また同じことが繰り返されないか、ホントにヒヤヒヤしたけど、
牧野くんなら、大丈夫…だよね。
「ほらね、そうじゃんっ!」
メグが笑いながらアタシを茶化す。
『ちょっと、メグ!そういうコト言わないでよっ!!』
「私の予感は的中するんだからっ」
『ちょっと!』
もう、恥ずかしくて寂しくてメグに当たるしかなかった(ごめん)。
すると、リュウが突然アタシの目の前にやってきて両肩に手を置く。
『…何?』
「別に」
「あらら?リュウくん消毒ですかぁ?」
メグがからかう口調でリュウに言う。
「うるさいな」
そう言うと手を離してムスッとしてしまった。
え、リュウ、なんで怒ってるか分かんないけど…とりあえずごめん。
するとメグが小さく呟く。
「私達はどうなるんだろう。ずっとライバル同士なのかな?それとも…」
少しだけ、風だけが通り過ぎた。
「っていうか、キュウ」
数馬が空気を破ってくれた。
「僕達、いつから仲間になったんだ?」
「ええ?!いつからって…仲間でしょ?ねぇ、梓紗!」
『えっとぉー…なんの話??』
「今までずっとそう言ってきたじゃんっ!!」
「よく言うよ、梓紗。キュウの仲間宣言聞いて泣いてたくせに」
『うっわ、数馬それ言うか?』
「え、そうなの梓紗!?」
『えーもう!仲間だよ、アタシ達仲間だから!それで許して!!』
「2人とも、ほんっとおめでたいわね」
『えー、アタシも巻き込まれてんの?!』
「あー腹減ったし、ちゃんぽん麺でも食いに行きますか!」
「僕はパス」
「は、何でだよ!」
『キンタの奢りだったら行ってもいーかなぁっ?』
「ちょ、何言ってんだよ、違ぇよ!」
「キュウーっ、何やってんの?早く行くよっ」
「うんっ!」
『リュウ行くっ?!』
「どうしようかな」
仲間だ、仲間じゃないって言ってるけど、本当に「仲間じゃない」って思ってたら、
こんなコトだって言い合えないと思うし…。
お互い信頼し合ってなかったらこの事件だって解決できなかったと思うよ??
なんだかんだで仲がいいっていうのは事実じゃないかなぁ…。
アタシはこの6人でいるのが、1番楽しいしっ!!
アタシ達は蹴落としたり蹴落とされたりしない。
そんなコトしたらQクラスじゃないからね。
常に6人歩幅を合わせて頑張ろう!(なんて言ったらメグに「キュウみたい」て言われた)
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