忍者ブログ
ドリーム小説
[54]  [53]  [52]  [51]  [50]  [49]  [48]  [47]  [46]  [45]  [44
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

*第3話*~小さな恋に魔の手が迫る! ③

メグ、キュウ、キンタはその【SAHARA】っていうクラブに行くって言うから、
アタシもしかたなく…行くことにした。
1回家に帰ってからって言われて、渋々家に帰って着替えることに。

メグがリュウも一応誘ってみたら?って。
電話したら「梓紗は行くの?」って聞かれた。
「行くよ」って言ったら「他に誰居るの?メグと2人?」って心配そうに言われた。
キュウとキンタもいるって言ったら、
「んー…、まぁそのキンタがいるんだったら大丈夫か、僕はいいや。気をつけてね」
って言われてすぐにブチッと切られちゃった。

「家にある1番ギャルっぽい服着てこなきゃ、ナメられるからね!!!」

メグのその一言が頭を離れず、服を探してたら、
すっごーいチャラい、ジャラジャラしてるのがあった。
なんでもってるんだろう…とか思いながら着替える。

集合場所に着くと、メグがアタシ以上のギャルさで待ってた。
「えー!!!ヤバい梓紗、そんな服着るの?!普通に可愛いじゃんっ!!!」
メグが大声で驚く。
別に…着たのは今日が初めてなんだけどね…。
カバンの中をゴソゴソとし出すメグを見てたら携帯が出てきた。

すると次の瞬間。
「いえーい♪梓紗のギャル姿ゲット☆」
キラキラの笑顔でメグが見せてきたのは携帯の中にいるアタシ。
しかも相当な真顔だ。
『なっ…撮って何すんのよ!!!すっごい変な顔してんじゃん!!消してー!!』
「これはねー、ある人に送らなきゃいけないのよねー?」
『はぁー?』
「まず、行こうっ!!みんな待ってるから!!!」

クラブの前で集合って言ったはずなのに2人がいない。
キュウに電話したら「え?!中に入っちゃったよ!!すぐそこにいるから入ってきて!」だって。
クラブの中は人がたっくさん居るし、音楽はガンガンかかってるし、
お酒やカクテルの匂いが漂ってるし、ライトがチラチラしてるし
…アタシは苦手だな、こーいうとこ。

「みーんな、怪しく見えちゃうなぁー…」
メグが店内を見物して発した一言。
『そーだねぇ…』
「ってか、何その格好?!」
「ガキっぽい格好してたら、ナメられるでしょ~?ね、梓紗」
『うんー…そーだねぇ…』
アタシはメグが振って来てたのは分かってたけど適当に流す。
「梓紗までそんな格好でさー…っていうか、僕が梓紗のこの姿見ていいの?」
『何それー!!そんなにアタシこーいうの似合わないってゆーのか!!」
「いやぁ…そーいうわけじゃなくてさぁ…」
「でしょ?!アタシもそー思ってさぁ、もう写メ送っといたから♪」
「あー、そーなの?」
『はー?誰の話??』
「梓紗はとことん鈍感だな、リュウも苦労すんな」
『何でリュウが苦労するんだよー!!!』
そう言ったらメグは少し笑ってから前へと歩いて行った。
アタシも後をついていく。

すると何かに気づいたようにキュウに話しかける。
「ねぇ」
「ん?」
「アイツさっきっから店ン中うろうろしてる」
「えっ?」
店の中は人の声と爆音で少し離れると上手く会話が繋がらない。
アタシとキュウはその話をもとに誰なのか探す。
すると、キンタが突然歩き出す。
「キンタぁ?」
『どこ行くの?』
ドンドン進んでいくキンタはメグが言っていた男の人の前で立ち止まる。
こっそりついて行くアタシ達。
…何?

少し睨みあったかと思うと男の人は笑いだした。
そして、一瞬にして抱き合う2人。
「キンタっぁ!!久しぶりじゃねぇかぁ!!!!」
「なんだよ、お前ぇー!!ここで働いてたのか、ええ?!」
「店長だ!!雇われ店長だぁ!!!」
「そーうかぁー!!!」
と言ってまた抱き合う2人。
「キーンタっ♪」
少し離れたトコから女の人の声。
「おおー、はるかもいたのか。久しぶりじゃねーかぁー」
キンタと男の人は話しながら歩きだしてしまった。
…え??
「みんな…お友達みたい…」
「はぁー…あぁ…」
『どーいう?』
キュウは感心して言葉が出ない様子だった。
そこからカウンターに座り、みんなで事件のコトについて話すことに。

「スクラップマーダーかぁ…」
「誰か、怪しい人間に心当たりないか?」
「うちは色んな連中が出入りするからねぇー…」
「じゃぁ、逆に狙われそうな人は?」
「狙われそうな人……あ!!最近うちの店によく出入りする女がいんだよ。
 そいつが、覗き部屋サイトやってて、アクセスしてきた奴に、高額請求してきて、
 なんか、あちこちで恨みをかってるらしいよ」
『覗き部屋サイトってなんですか…?』
「女の人にカメラセットして、で、着替えたり、寝てるところを
 24時間流してるサイトがあんのよ」
「その女の名前分かるか?」

するとはるかさんにパソコンで覗き部屋サイトにアクセスしてもらうコトに。
慣れた手つきでサイトを探す。
少し経つとそのサイトは現れた。
「電話してる」
覗き部屋サイトに映ってる女の人は電話中だった。
マニキュアを塗ってる様子も伺える。
するとキンタは数馬に電話を始めた。
「俺だ。今から言うサイトに映ってる覗き部屋の住所調べてくれ」

サイトの方では女の人が携帯をベットに投げ捨て、部屋を出て行った。
次に女の人が画面に現れた時にはもう遅かった。
黒いジャンパーをかぶった人が女の人を床にたたきつける。
「キンタ!!!」
「ヤローぉ、出やがった!!!」
『何、これ、スクラップマーダーだったりするの?!』
と、その瞬間。
スクラップマーダーだと思われる人物は、カメラを壊す。
やっぱりこれは計画的な犯行。
サイトの画面は全て映らなくなってしまった。
「「「『あ』」」」

キンタの携帯が鳴る。
きっと、数馬からの電話だ。
覗き部屋の住所が分かったんだ。
キンタは数馬が教えてくれている住所をメモする。
「サンキュ、助かった…」
キンタはすぐに携帯を切り「ここからすぐだ。諸星警部にすぐに知らせてくれ」
キュウが「うん」と返事をした頃にはもうキンタは走り出していた。

キュウが諸星警部に連絡した後アタシ達もキンタが残したメモをもとに、
その住所へと急いだ。
メグが「リュウにも連絡して」って。
連絡したら「すぐ近くにいるからすぐ行く」って電話切れたら5分もしないうちに来た。
どんだけ近いトコいたんだよ。

「犯人は?」
「部屋にはぁー、間違いなく鍵がかかってたんだな?」
「ああ…だから消火器でぶっ壊して入ったんだろ」
「キンタ、本当にこの部屋には誰もいなかったの?」
「ああ、見ての通りこの部屋にはどこにも隠れる場所なんてないしな」
「ってことはぁー…、部屋の鍵は犯人が持ち出したっていうわけか?」
「諸星さん!!!」
猫田さんが来る。
鍵を持っている。
これって…。
「部屋の鍵、被害者の着衣から発見されました。スペアキーも部屋の中から」
「えっ…何ぃ?」
「じゃぁ…この部屋は、密室だったってこと?」
その密室という言葉にアタシは過剰反応してしまった。
密室??そんなものは存在しない。
どこかに必ずトリックがある筈だ。
リュウやキュウ、キンタも少し顔付きが変わっていた。

「ご苦労様です」
「…あの」
キュウが玄関先にいる警官に話しかける。
…あ、この人、諸星警部と話をしてた落合さんじゃない?
「おまわりさんは諸星警部の指示でこちらに来たんですか?」
「いや、匿名の通報があったんです」
「あ、じゃぁキンタを犯人と誤解しちゃったわけですね」
「僕の早とちりです、申し訳ありませんでした」
そう言って落合さんは深々と頭を下げる。
「落合、もう引き上げていいぞ」
ほら、やっぱり落合さんだ。
「はい、失礼します」
落合さんは厳つい敬礼をすると、部屋から立ち去って行った。

「ああ!!それと、被害者の携帯が見つからないンですが…」
「あ?」
『犯人が侵入してきたとき、被害者、携帯でしゃべってましたよ?』
「うん!!…ってコトは携帯は犯人が持ち去ったってこと?」
「もしかして…携帯で話してた相手は、犯行の一部始終を聞いてたのかも…」
『え、嘘、それって…』
「だとしたら、その人が危ない」
まっ先に矛先がその人に向かう。
「おい猫田!!急いで通話記録を調べろ!!!」
「あ、はい!!!!」

その後アタシ達は解散した。
帰る方向が途中まで同じキュウと一緒に帰るコトに。
リュウに送るよって言われたけど、夜遅いしリュウも早く家に帰りな?て言ったら
何か、大人しく「うん、じゃぁ、キュウよろしくね」って帰っちゃった。
なにか用事でもあったのかなぁ?

神社の前の通りをキュウと2人で並んで歩く。
「密室殺人なんてありえないよなぁ…」
キュウが口を開いた。
『だよねぇ…』
「でも…あの部屋には人が隠れる場所なんて無かった…」
『いや、でも絶対トリックがあるって…ん?』
遠くから聞こえてくる口笛。
…誰?
キュウと一緒に目線をやる。
アタシは怖くてキュウに少し隠れた。
口笛の人はアタシらの近くまで来ると、立ち止まった。

「探偵学園のキュウくんと梓紗さんですね?…ふ」
「はい」
『な、なんですか?』
「君達は…天草流の正体をご存知ですか?」
「え?」
な、何?この人。
どこかで見たような気が…。
リュウの…何?
「彼がどんな目的で探偵学園に入ったのか、確かめてみるといいですよ
 きっと、興味深い答えが返ってくるはずです」
アタシとキュウは男の人を凝視する。
そして、男の人は振り返って不気味に言う。
「いずれまた会いましょう。それが我々の宿命です…ふふ」
そう言ってアタシ達の前から姿を消した。

『キュウ…』
「な、何なんだろう。リュウに何があるんだろう」
『…何もあるわけないじゃんっ!!!怖いから、早く帰ろうよ…』
「そ、そうだね」

アタシはその日の夜、考えすぎて眠る事ができなかった。

拍手

PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
カレンダー
05 2025/06 07
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30
フリーエリア
最新コメント
最新記事
(05/09)
(12/02)
(11/30)
(03/25)
(12/30)
最新トラックバック
プロフィール
HN:
美羽莉
性別:
女性
職業:
高校生
趣味:
パソコン
バーコード
ブログ内検索
P R
カウンター
カウンター
アクセス解析
アクセス解析
忍者ブログ [PR]