忍者ブログ
ドリーム小説
[1]  [2]  [3]  [4]  [5]  [6]  [7]  [8
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

 
 
梓紗が浮気してる。
 
 
そんなの知ってた。
 
 
 
でも自分の目で確かめたわけでもないし、
 
何より梓紗を愛してたから、信じたかった。
 
 
 
 
でもダメだった。
 
 
 
見ちゃったからさ…信じようがない。
 
 
 
 
 
俺には最近見せてくれなかった笑顔で、
 
俺の知らない男と笑ってた。
 
 
 
もう…梓紗に俺は必要ない…。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「梓紗…」
 
「ん?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「別れよっか?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「…え、」
 
 
 
 
まさか、俺の方から言ってくるなんて思って無かったんだよな。
 
 
でも、どことなく…梓紗の顔は浮かれて見えた。
 
 
 
 
 
「待って、なんで?」
 
 
 
 
 
 
「俺じゃない…別の人が好きなんだろ?」
 
 
 
 
 
 
 
 
いつも、可愛く、甘え上手なはっしーが、
 
真剣で、自分に問い詰めを始める橋本に変わった…
 
 
 
梓紗は戸惑っていた。
 
きっと向こうは自分から話を切り出して、
 
泣く泣くお別れ…を想像してたんじゃないかな。
 
 
 
 
 
 
「待って、何で?なんで…そー思うの?」
 
「…」
 
 
「良亮…アタシのこと、嫌いになっ『嘘はいいよ』…ぇ」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「俺じゃないでしょ…梓紗が俺を好きじゃなくなった」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
その瞬間、梓紗は狂ったように涙を流した。
 
声を殺して、ただただ涙を流していた。
 
 
 
こんな顔、絶対させない…って誓ったはずなのに。
 
 
 
 
 
 
 
 
嘘でもいいよ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 大好きだったよ、って聞きたい。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 梓紗のその言葉で…終わりにしよう」
 







 
 
 
 
 
 
 
 
「大好き、だったよ……ごめんね?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「最後のごめんねはいらないよ」
 
 
 
 
俺は震えながらも、笑って見せた。
 
 
 
 
 
 
 
ねえ、俺は笑えてた?
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
俺は、梓紗を愛してたよ
 
 
 
 

拍手

PR
「ねー、うちのクラスで付き合うとしたらさあ…
 やっぱり佐藤じゃない?」
 
「えー?佐藤は…顔がいーだけって感じ…。
 あたしは…藤原くんかなー…?」
 
「ええ?!藤原はないっしょー」
 
 
 
 
 
…マヂで。
 
教室に忘れもの…なんて、やっちゃいけないよ。
 
オレ、阿部亮平…、今…絶対教室に入れない空気になってる!
 
 
玄関で、筆箱を忘れたのをハッと気付き、
慌てて教室まで辿り着いたものの、
女子が4.5人集まって話をしてる…。
 
これが俗に言う…ガールズトーク…!!!
 
クラスの男子で格付けしてる…。
オレ、絶対入っていけないでしょ、これ…。
 
 
 
「てかさあ、マヂうちのクラスで付き合うとか無理ッ!」
 
「あは、言えてるかも…先輩とか憧れるよねーっ」
 
「えー…でも遊ばれてるかも…って不安になったりしない?」
 
「しないよー!!」
 
「梓紗は?年上どー?」
 
「えー…まあ、カッコイイ人はカッコいいけど…」
 
 
 
あ、梓紗?!
橘もいるの?!
ヤバい…俺の話題とか出たら、ちょっと気になるっしょ。
あーもう、好きだからってそんなことしていいはずないのにー!
 
つーか、違う!
俺は盗み聞きしてる場合じゃないんだよ!
このあと塾に行くとかなんとか言ってたし…、
そのためには筆箱が必要なんだよー…!!
あーもう、でも時間ねーし…でも筆箱必要だし…。
 
帰ろっかなあ…
 
 
い、いや!!…ちょっと気になる……←
 
 
 
「あーもう!ホント、うちのクラスの誰かでいーからあっ!
 あたしの彼氏なってくれる人いない?!」
 
「てーかさぁ梓紗さー、ほんっとモテるよねー」
 
「はあ?!何それ、突然すぎ笑」
 
「うちのクラスで何人梓紗に告ってんだよーもう」
 
「それ、今言わなくていいしー」
 
「梓紗にフラれるの分かってるんだから、アタシに告ってー!」
 
「フラれるの分かってるって?…あ、そっか」
 
 
 
知ってたよ、梓紗がモテるのなんて知ってたよ!!
俺が知ってる中でもクラスに3人は玉砕した奴いるし…。
だから俺も告れずにいるんだよー
 
…つか、そっか、って何?!
 
 
 
「梓紗には…あいついるもんねー?」
 
「あ、あいつとか言うなよっ」
 
「え、つかもう付き合ってんの?」
 
 
…か、彼氏?!
…あー…終わったあ…。
もう、ホント告ってもフラれること確定だよ…
 
やっぱ帰る…、
 
 
 
 
そう思って階段へ足を進めようとした時だった…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「まあー、阿部かっこいいとは思うよ?!」
 
「でも何で阿部なのー?」
 
「何でって…しょうがないじゃん、カッコいーんだもん」
 
 
 
 
 
…マヂかよ。
 
 
俺は自分の耳を疑ったと同時に、動揺で足元がフラついて、
教室の壁にバーンとぶつかってしまった。
 
「ちょ、誰?」
 
 
 
 
 
 
 
 
「…あ、阿部?!」
 
 
 
 
 
 
 
「はは…ごめ、わ、忘れものを…」
 
 
「…え?!う、嘘?!…え、……ちょ、待って、え?!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「あーっと……俺が告ってもフラれるの分かってますか?」
 
 
 
 
 
 
梓紗はちっちゃく、付き合ってください、と言っていた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

拍手


クラス委員とか…ホント面倒。
 
アタシがたまたま学校休んでたときに、
 
勝手に決めちゃって…。
 
先生も先生で、本人の意思を聞かずに決定しちゃうのなんて
 
ありえなくない?!
 
 
 
 
 
 
「梓紗ー、先生が呼んでるー」
 
「またあ?!…どんだけつかわれるのー」
 
「どんまい、アタシも行こっか?」
 
「んー、大丈夫ー」
 
 
 
同じクラスには…ジャニーズJr.…だっけか。
 
に、所属してる小野寺一希くんがいる。
 
ジャニーズには興味ないし、
 
むやみに話しかけるとファンの子とかうるさそうだし、
 
芸能人だから話しかける、みたいなの嫌だったし。
 
それになんか見る限りだと無愛想っぽくて、
 
男子としゃべってるのしか見たことが無い。

女子との会話も必要最低限って感じだったし。
 
接点がないから今まで話したことはない、挨拶でさえも。
 
 
 
「これ、持ってて」
 
「教室に…ですか?」
 
「当たり前でしょーっ」
 
無邪気に言う、先生には心底腹が立った。
 
 
 
クラスの人数分のノートと何十枚かのプリント。
 
全部持つをあごまで来るくらいだった。
 
重さにしても結構だし…1人で運べ、なんて絶対おかしい。
 
まず…プリントは落ちそうだから…ノートに挟んで下の方に…、
 
って、何か手順に慣れてる自分にも腹が立ってきた。
 
 
 
 
フラつきながら、階段を1段ずつ登る。
 
足もとが見えないので、勘だけで2階まできた。
 
あと2階分もあるのか…あんのくそ教師!
 
 
 
イラついてるのに気を取られ、
 
段が無いのに、もう1歩上がろうとしてバランスを崩す。
 
 
 
 
 
「うわ、」
 
 
 
そこには無残に散らばったノート。
 
自分の腕の中にあるのは、プリントを挟めた10冊くらいのノートだけ。
 
あーあ、と心の中で呟き、1人でノートを拾い集めようとした。
 
だって休み時間にも関わらず人はいないし、自分で拾うしか無いじゃん。
 
そう思って屈もうとした時だった。
 
 
「…ぇっ、」
 
自分の目の前にスッと手が現れた。
 
10秒くらいでノートを集め、トントンと角を揃える…
 
誰…?と、顔を上げると、そこいたのは…
 
 
 
 
「小野寺くん…」
 
 
 
 
そこには30冊近いノートを抱えた小野寺一希くんの姿が。
 
 
「あ、ありがとう…」
 
ノートを受け取ろうとしたら、片方の手が伸びてきた。
 
 
 
 

 
あんま無茶すんなよ
 
 
 
ポンと頭を叩かれる。
 
その時の表情は、困ったような、優しいような笑顔だった。
 
 
…初めて見る、小野寺くんの顔だった。
 
 
 
 
 
 
小野寺くんは、そのままノートを持って階段を上がって行ってしまった。
 
 
 
小野寺くんが見えなくなってから階段を登りはじめた。
 
教室に着くといつもの男子としゃべってる姿。
 
 
 
でも、違った。
 
今は目が合った。
 
そして周りに気付かれない程の微笑みを返してくれた。
 
今までどんなに見ても、目なんて合わなかったのに。
 
……え?
 
 
あ、アタシは小野寺くんのこと見てたのか…。
 
 
 

 
 
その後アタシは、友達に告げるんだろうな…、
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「アタシ、一希くんが好きなんだと思う」
 
 
 
 
 
って。
 
 
 
 
 

拍手


「好きなんだけど、」
 
 
 
 
「…は?」
 
 
 
 
 
幼馴染の涼太に突然告白された…
 
夢を見た。
 
 
 
 
 
「アタシも!!」
 
 
バッと起き上がるとそこは…保健室か?
 
今の…もしかして声に出てた?
 
そーっとカーテンの外を見ると、先生は平然と何か書いている。
 
…良かった、声は出なかったみたい。
 
 
 
なんで…、寝てたんだろう。
 
ここに来た過程が分かんない。
 
 
 
「先生…、」
 
「あ、梓紗さん起きたー?」
 
「はい…あの、何で寝てたのか思い出せないんですけど…」
 
 
先生はどことなくニヤついていたように見えたのか気のせいか。
 
 
 
「まあ…それは、廊下にいる子に聞いた方がいーんじゃない?
 …それより、体調はどう?大丈夫?」
 
「あ、はい、全然大丈夫です…ありがとうございました」
 
 
そう言ってアタシはカラカラと保健室のドアを開けて出た。
 
廊下にいる子?
 
 
 
……あ、
 
「何でいんの、」
 
「よお」
 
 
そこにいたのは紛れもなく宮舘涼太だった。
 
 
さっきあんな夢を見ただけあって…若干気まずい…。
 
アタシはいてもたってもいられなく、少し微笑んでその場を後に…
 
 
しようと思ったところで腕に違和感を覚える。
 
逃げんなよ、」
 
「な、何がっ。別に逃げてないしっ」
 
 
 
 
 
 
 
 
「さっきのこと…、もう気にしなくていーから」
 
 
「…は?」
 
「…は、ってお前…」
 
 
「あのさ…何で保健室にいたかも分かんなかったんだ、アタシ。
 さっきのことって…ごめん、何?」
 
「…は?!…お前、マヂかよ……、え、えー?…マヂ?」
 
 
 
 
「あのさ、逃げないから…さっきのこと、もっかい言ってくんない?」
 
「マヂで?」
 
「マヂで」
 
「気にしないで、て言ったのに?」
 
「うん」
 
「意味分かんねーから」
 
「いーからあっ!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「す、好きなんだけど……て、言いました」
 
 
 
 
 
「アタシも…涼太好きだよ」
 
「嘘つけ、もう…」
 
「なんで嘘だと思うのっ」
 
「何か…もう1回言わせたのも…作戦なの、もう」
 
「違うってば!!」
 
 
 
 
 
 
後日、こっそり保健室の先生に聞いたところ、
 
「宮舘くんだっけ?あの男の子。
 あの子があなたを抱いて保健室入ってきてねー…。
 どうしたのって聞いたら「お、俺が告ったら倒れちゃって…」て、
 すごい焦ったんだよ、ホントに」
 
だって。
 
 
 
 
 
嬉しすぎて…倒れたんじゃないかな、
 
 

拍手

 
 
「もう、翔太のばーか!!!」
「うっせえっ!アホ梓紗!」
 
 
ほら、またやってるよ。
 
付き合ってるのに、付き合う前のケンカの延長。
 
お互い本気じゃないのは分かってるし、
 
周りから見たら仲の良い象徴らしい…。
 
今だって教室だから、友達が笑顔で眺めてる。
 
 
 
でも…俺は、もっと恋人ぽいことしたいんだけど!!
 
 
「あーもう、翔太やだ!!」
「んだよ、それ!」
 
「もう、翔太ってホントにアタシ好きなの?!」
 
 
 
 
 
「…は?」
 
 
 
 
それ…今言うか?
 
2人でいるときに冗談で言うのは分かるよ?
 
そんなことを言えるほど仲の良いってことだし…
 
…今は言っちゃヤバいだろ…。
 
 
「…すいませんっ」
 
 
梓紗は教室を飛び出していった。
 
 
…え、
 
 
 
 
何で?
 
な、なんで出てくの!!
 
 
 
「ちょ、梓紗あ!」
 
 
1人、梓紗の仲の良い友達が前に出た。
 
 
 
いや…そーいうわけじゃないよ?
 
そーいうわけじゃないけど…
 
 
 
 
止めちゃったんだな。
 
…もう、止めちゃったからには行くしかないか。
 
 
 
 
 
 
ちょっと捕獲してくる
 
 
 
俺も教室を飛び出した。
 
 
 
俺が廊下に出た瞬間、教室からは歓声があがった。
 
 
 
 
 
 
 
 
俺は走った。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
梓紗に「愛してる」を伝えるために。
 
 
 



 
 
 
 
 
 
 
 
あーもう、マヂどんな顔して教室に戻ればいんだよ…
 
 
梓紗のばーか
 
 
 
 
 
 
 
 

拍手

カレンダー
05 2025/06 07
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30
フリーエリア
最新コメント
最新記事
(05/09)
(12/02)
(11/30)
(03/25)
(12/30)
最新トラックバック
プロフィール
HN:
美羽莉
性別:
女性
職業:
高校生
趣味:
パソコン
バーコード
ブログ内検索
P R
カウンター
カウンター
アクセス解析
アクセス解析
忍者ブログ [PR]